SaGa・F

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WILL 16話 

ふわりと漂う、薔薇の香り。ゆっくりと目を開けると、窓からは夕暮れの紫に染まった空と、バルコニーの手摺りに絡まる荊の蔓が見えた。身体を起こそうとして視線を正面にやり、中空にうっすら映り込んだ自分の姿が視界に入る。「何だこれ……ガラスの、板……...
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WILL 15話 対峙

麒麟の空間を抜けたルージュの目の前に、魔道王国で何度か見たことのある転移結晶が現われる。おそらくブルーも、時術の資質を手に入れたのだろう。宿命の双子が全ての資質を手にしたときに、決闘の場への道は開かれる――卒業式の日に、校長から告げられたと...
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WILL 14話 時空の継承者

「地を這うものは空に。空舞う者は地に。全ての力場を反転せしめん――重力反転(リバースグラビティ)」麒麟の詠唱とともに、幾度となくルージュの体が空中に舞い上げられ、地に叩き付けられる。何度か、叩きつけられたダメージでルージュの唱えていた魔術の...
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WILL 13話 麒麟の歌

麒麟の空間は、柔らかく暖かい日差しに包まれていた。「『迷宮』って……小さい頃に、ここに来てたら大喜びで駆け回ったんだろうけど」目の前に広がる光景に、ルージュは少し肩の力が抜けるのを感じた。真っ直ぐには目的の場所にたどり着けない構造をしている...
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WILL 12話 妖魔の君

ルージュに、伝えてほしい――「『迷うな、運命の双子』って……そう言ってた」一晩空けて「話がある」と一堂は宿のロビーに集められた。そして、ジェラスが居なくなったことを、パーティーリーダーのアセルスから告げられる。「ねえルージュ。私は、ジェラス...